2025年、NETFLIXにて「賭ケグルイ」が実写化されるということを知りました。
実写化については今後も中心的に記事にしていきたいテーマですので、今回はこの話題について話していきたいと思います。
NETFLIXは国際色豊かなキャストで世界をターゲットに制作
「賭ケグルイ」は日本の漫画を原作とする作品です。
私はアニメで拝見したことがあるのですが、日本ではアニメのみならず実写ドラマ化されていて、テレビで2シーズン、映画も2本製作されている人気作品。
今回のNETFLIXでの実写化は、既存の作品の擦り直しや続編というよりも、日本を飛び越えて世界をターゲットに制作されたものでしょう。
直近で思い出すのは「ワンピース」の実写化でしょうか。
原作から設定や世界観を上手に借りつつ、国際色豊かなキャストでドラマ化するのは共通していますね。
ワンピースについては漫画やアニメとは全く別物として受け入れられ、原作ファン、アニメファンからの批判的な意見は少数でした。
今回の賭ケグルイについても、同じような反応になるかと私は見ています。
オマージュとパロディは「ものまね」を想像するとわかりやすい
ここで原作を持つ作品に対する評価を、その呼び方の違いで語っていきましょう。
まず、オマージュとパロディについてですが、その言葉はある作品に見られる一つ一つのシーンに
「このシーンは○○のオマージュだ!」とか「このシーンは○○のパロディだ!」というように使われる言葉だと思います。
今回のNETFLIX版「賭ケグルイ」は実写化といえど、原作に忠実に制作されるというわけではないでしょう。
むしろ全く新しい作品として制作されるでしょうから、その中に原作からのオマージュやパロディが散りばめられる形になると思います。
「オマージュ」には”尊敬”の意味が強くありますね。
原作の良い部分を良いものとして、自分の作品に落とし込む…
元作品への”尊敬”を感じられたならば、それはオマージュと呼んで良いと私は思います。
逆に「パロディ」というと”馬鹿にして笑いをとる”という意味が強めです。
オマージュとの違いは「ものまね芸人」を想像してもらうとわかりやすいと思うのですが、わざとそっくり完璧に演じずに、おかしな表現で笑いに結び付けようとするものはパロディです。
やりすぎると本人(原作者)やファンからは、不快に感じられてもおかしくはありません。
同じものまね芸人でも、見た目はそれほどかっこよくは無くたって、必死にマネする歌手のカッコよさを表現するために、しぐさや歌い方を必死にコピーする人もいます。
こういう本人(原作)への”尊敬”が感じられる場合は、パロディでなくオマージュになるでしょう。
NETFLIX版「賭ケグルイ」はキャラクターをかなり変更しているようですが、それでもできる限り原作の面白さを表現しようと努力した「オマージュシーン」が多いのではと予想しています。
原作レイプになる可能性
漫画化やアニメ化、実写ドラマ化や映画化で一番悪い評価だと「原作レイプ」と呼ばれてしまいます。
NETFLIX版「賭ケグルイ」が原作レイプになる可能性は無いのでしょうか?
予告を見る限り、その可能性もあるかなというのが私の見解です。
原作では主人公「ユメコ」はただただリスクを負うことに快感を覚えるギャンブル狂として描かれていますが、NETFLIX版では”復讐”という明確な目的を持っているように感じます。
私は作品が原作レイプと呼ばれてしまうのは、作品やキャラクターが持つ個性や人格をゆがめてしまった場合だと考えていて、この「ユメコ」のギャンブルに挑む目的の違いは、原作レイプになってしまう可能性を孕んでいると感じました。
そもそも、原作に忠実ではない時点で原作レイプと呼ばれるのは覚悟しなければなりませんが、「賭ケグルイ」という作品はエンタメ(面白さ)に振り切った作品です。
かなり改変を加えても「面白ければよし!」で通用すると…
逆を言えば、面白さを捨てて”復讐”というシリアス要素に走ってしまうと、原作の個性や「ユメコ」というキャラクターをゆがめて原作レイプと呼ばれてしまうかなと予告を見て不安にはなりました。
原作を知らなければパロディもオマージュも原作レイプもない
世の中に溢れる作品というのは、「小説<漫画<アニメ<実写」の順で多くの人に触れられていくものですので、小説や漫画の原作を知っている人は少数で、映像化された作品で初めてその存在を知る人も多いことでしょう。
原作を知らなければパロディやオマージュ、原作レイプといった評価をすることはありません。
今回のNETFLIX版は世界中をターゲットに制作されていると思いますし、さすがにワンピースほどの知名度はありませんから、全く新しい作品として見る人が多いのではないでしょうか?
原作の個性であるギャンブルとエロのエンタメに振った個性を活かし、多くの人を魅了する作品になることを願っています。